02日 1月 2025
風邪はさまざまなウイルスや細菌が鼻やのどに入り込んで鼻水、くしゃみ、鼻づまり、咳、のどの痛み、発熱といった症状を起こす病気の総称です。コロナやインフルエンザも風邪の一種といえますが、感染力が強く、体力のない高齢者や乳幼児では重症になることもあるため、区別されることが多いです。風邪を起こすウイルスにはRSウイルスやアデノウイルスなどもあります。くしゃみや咳はウイルスが他の人にうつるために出させているという説もありますが、ほとんどのかぜ症候群は飛沫によって感染します。症状のある人がマスクをすることが感染を広げないために重要です。かぜ症状の初期では今後、重症化するのかどうかはわからない事も多く、コロナよりウイルス量の少ないインフルエンザでは検査で偽陰性が出ることもしばしばです。かぜ症状で病院を受診される際には、症状がでて24時間以上48時間以内がベストです。また、明らかに増悪傾向がある場合にしましょう。症状は軽いもののインフルエンザ等の検査をうける必要がある方は、薬局で市販のキットもありますので、ご自身で検査することをお勧めします。
04日 12月 2024
京都で行われた第73回日本アレルギー学会学術大会に参加し、当日聞けなかった講演をオンデマンド配信でチェックしました。耳鼻咽喉科医なのでアレルギー性鼻炎の知識は充分あるため、開業してからかかりつけ医として相談されることも多い喘息やアトピー、食物アレルギーを中心に最新トピックをチェックしました。アトピー性皮膚炎は近年、つぎつぎと新しい塗り薬や飲み薬が出ています。それぞれの薬のメカニズムや特徴を踏まえて、ちょうどアトピー性皮膚炎診療ガイドラインが改訂されたところで、ガイドラインの内容について詳細を学びました。基本は保湿とステロイドですが、特に顔周りは新しい薬を使用するのが安全かつ効果的です。食物アレルギーはひと昔前は食事制限が主流でしたが、症状の出ないぎりぎりの量を見極めて食べさせるのがよいとわかってきました。離乳食も早期からある程度食べさせた方がよいそうです。母乳だけでなくミルクも飲んでいる方が、食物アレルギーを発症しにくいという研究結果が発表されていました。
朝日町すずき耳鼻咽喉科
10日 11月 2024
国立長寿医療研究センターで一緒に仕事をしていた鈴木宏和先生が2025年4月に隣町の豊田市で朝日町すずき耳鼻咽喉科を開院する予定です。イメージキャラクターはミミズクで当院のフクロウとも仲間ですね。鈴木先生は嗅覚障害のスペシャリストですので、必要な時には助けを借りて診療を進めたいと思っています。 HPはhttps://asahimachi-jibika-yutaka.jimdofree.comです。
学会の秋
04日 11月 2024
クリニックの隣が綺麗なコスモス畑となっています。 さて、10月は学会の秋で、日本耳科学会はオンラインで、日本聴覚医学会、日本アレルギー学会は現地とオンラインのハイブリッドで参加しています。現地参加するとわからないことを直接質問できたり、補聴器や喘息吸入デバイスを直接手にとって確認することができます。 特に補聴器はメーカーのブースで最新機器が展示されているので、実際に自分の耳でも聞いて音質の違いを確認するようにしています。難聴のある人がきちんと補聴器を使用することで、認知機能の低下をある程度ふせぐことができるということがわかってきているので、高齢難聴者が求めやすい価格帯で質の高い製品が新しくでているようです。また、補聴器だけでは複数人の会話を聞き取れない場合があるので、補聴器にマイクから直接音を入れるための補助機器も各メーカーから新しくでていました。
第2回きこえカフェ刈谷を開催しました
28日 9月 2024
9月16日(月)13時半~16時半、刈谷総合文化センター内の4階会議室にて第2回きこえカフェ in 刈谷を開催しました。約20名の方にご参加いただきました。全体での自己紹介の後、10名ずつの2グループに分かれて、難聴による社会での困り事についてグループトークを行いました。「多人数での会話」と「難聴に対する理解」の二つがテーマで、活発な意見交換が行われました。写真は「難聴に対する理解」グループの意見をホワイトボードに書き記したものです。 UDトークによるリアルタイム字幕、要約筆記、ヒヤリングループの3つの情報補償を準備していましたが、グループトークの際にリアルタイム字幕のトラブルが起きてしまいました。幸い、要約筆記者の方々がすぐにサポートしてくださり、グループトークを継続できましたが、難聴による情報の脆弱性を改めて感じました。参加者の皆様、要約筆記サークルかきつばたの皆様、勝谷紀子先生、佐野智子先生、ありがとうございました。
難聴と認知機能低下に関する論文
01日 9月 2024
コロナ禍の始まる直前の2019年7月に難聴と認知機能低下の研究の世界的第一人者であるジョンズホプキンス大学のリン博士のところへ訪問する機会がありました。アジア各国の希望者が招待される研修会で、日本からは数十倍の倍率の中、名古屋大学耳鼻咽喉科現准教授の吉田忠雄先生と私が選抜されて、中国、韓国、台湾、シンガポール、タイなどから来た研究者とともに研修をうけました。写真はその時のものです。その研修会で刺激をうけて帰国後に研究を進めて2022年に発表した論文が、このたびLancetという医学会最高峰の認知症の総説論文に引用されました。現在も国立長寿医療研究センター非常勤医師として、また名古屋大学耳鼻咽喉科客員研究員として、ほそぼそと、マイペースですが、研究も続けています。自分の研究にかぎらず、最新の研究成果で患者さんの臨床に役にたちそうなことはできるかぎり還元していけるようにします。
聴覚リハビリ
28日 7月 2024
先日、帝京大学の言語聴覚士、三瀬先生の聴覚リハビリが新聞記事として取り上げられていました。刈谷きこえのクリニックでは、補聴器をつけて聞き取る力を少しでも高めるために、同様の聴覚リハビリを希望者に対して行っています。補聴器は小さな音が聞こえない場合につけるわけですが、難聴のある方では単に音が聞こえないだけでなく、音を聞き分ける力も落ちていることがあります。聞き分ける力は訓練(リハビリ)によって伸びる場合があります。リハビリではきちんとあわせた補聴器を使用して、その人のレベルにあわせた方法で文を聞き取って繰り返す練習を行います。聞き取って、その内容を覚えて、その内容を話すという3つを行いますので、記憶力や集中力も高まります。聞き分ける力が正常の半分以下で、人と会話する機会が少ない方では、リハビリの前と比べて、最終的に復唱できる文の長さが2倍以上になる人もいます。
10日 7月 2024
9月16日(月)13時半~16時半にJR・名鉄刈谷駅直結の刈谷総合文化センター内の4階会議室にて第2回きこえカフェ in 刈谷を開催します。 7月1日よりACジャパンの広告で近藤真彦出演の難聴の注意喚起がされています。難聴は認知機能低下の危険因子で、補聴器を適切に使用すると難聴があっても低下がある程度抑制されるらしいということが、様々な研究からわかってきました。 ただ、補聴器を買えばいい、つければいい、という単純なものではなく、補聴器をつけて何をどのように聞いて、コミュニケーションを取っていくのか、という事が重要です。また、補聴器だけでは限界もあります。当院では聴覚リハビリも行っていますが、きこえカフェ等で質の高いコミュニケーションを体験していただくことはとても有意義です。 今回は「社会での困り事」をテーマに、その困り事の解決を目指した話し合いを行いたいと考えています。 参加ご希望の方はスタッフ紹介ページ下にある問合せより、ご連絡ください。
難聴について語ろう会
02日 6月 2024
本日院内で「難聴について語ろう」会というものを開催しました。補聴器でも複数人の会話等に限界のある方、難聴のためコミュニケーションの機会が減ってしまっている方などにお声がけし、要約筆記を体験しながら、複数人で難聴についてのあれこれを語り合おうという企画です。せまい院内のため参加者は10名に限定させていただきました。刈谷市の要約筆記サークルかきつばたから7名も応援をいただき、当院言語聴覚士もともに2時間ほど語り合いました。今回は初めての試みでしたが、これからも随時いろいろと企画したいと思っています。次回は9月16日に、東京大学で難聴の当事者研究を行っている勝谷先生と城西国際大学で難聴者の心理と支援を研究されている佐野先生とともに、第2回きこえカフェを開催したいと思います。詳細が決まりましたら、参加者の募集を開始しますので、ご興味のある方はぜひ。
ツバメとカラス
12日 5月 2024
 春になって、当院へつばめがやってきました。しかしながら、巣を作ろうとしているのがまさに患者さん達が出入りする自動ドアのセンサーの上!これはいけない、というので巣を作れないようにトゲトゲの猫除けを置きました。きちんとした鳥避けのトゲトゲもあるようですが、とりあえず自宅の庭の猫除けをちょうどよい大きさにカットしてのせたところ、1日どうにか作れないかとうろうろしていましたが、翌日にはあきらめて来なくなりました。8月までは念のために載せたまま様子をみようと思います。 ツバメとは別に、カラスもやってきて、なぜか患者さん用の傘立てに止まったまま動かないので、ホウキで追い払いました。すると、その日の帰り道、なんと当院の看護師さんがカラスに襲われました。他の職員は車通勤ですが、一人だけ自転車で来ているので、頭を2回つつかれたそうです。私もカラスにふんを落とされましたが、幸い外れました。カラスは復讐するという話は本当だったと身をもって体験しました。

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